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17年ぶりの標榜科追加|「睡眠障害」が正式な診療科名へ【2025年最新】

18年ぶりの標榜科追加!

下浦
ねえスイくん、知ってる?ついに「睡眠障害」が標榜できる診療科名として認められることになったんだよ。
スイくん
知ってます知ってます!いや〜、これは本当に大きな話ですよね。そもそも標榜科の名称って、そうそう増えるものじゃないですよね?
下浦
そうなんだよ。前回、新しい名称が追加されたのって、平成20年、2008年の改正のとき。あのときに現在の「組み合わせ方式」の制度に大きく変わってね。それ以来だから、もう18年ぶりの追加ってことになるんだよ。
スイくん
18年ぶり!?2008年……私、まだ中学生でしたよ(笑)。ちょうどそのころって、NHKで「総合診療医ドクターG」っていう番組が話題になりはじめたころじゃないですか?
下浦
あ、そうそう!懐かしいね〜。浅草キッドが司会で、毎回ベテランの総合診療医が謎の症例を解き明かしていく番組。パイロット版が2009年だから、ほぼ同じ時期だよね。オレも中高生のころで、あの番組を観て「医療ってこんなに奥が深いのか」ってはじめて本気で興味をもったな。
スイくん
私もです!「総合診療科って何だろう?」って調べたのがきっかけで、医療の世界に興味を持ち始めたんですよね。あのころの自分が、まさか将来、睡眠医療の新時代に立ち会うとは思いもしなかったな(笑)。
下浦
ほんとだよ。あのころは医療に憧れてる側で、今は当事者側にいるんだもんね。感慨深いよ。

「睡眠障害」標榜の仕組みって?

スイくん
ところで、今回の改正って具体的にはどういうことになるんですか?「睡眠科」って看板が出せる、ってことですよね?
下浦
ちょっとだけ正確に言うとね、「睡眠障害」単独でポンと標榜できるわけじゃないんだ。今の制度だと「内科」や「外科」「精神科」といったベースの診療科名に、症状や疾患の名前を組み合わせる形式になっていてね。今回はその組み合わせに使える言葉として「睡眠障害」が加わった、ということなんだよ。
スイくん
なるほど!じゃあ、「睡眠障害内科」とか「睡眠障害外科」みたいな感じで看板に出せるようになるんですね。
下浦
そういうこと。実はこれまでは、「睡眠外来」とか「睡眠センター」みたいな表現はできても、「○○科」として堂々と掲げることはできなかった。厚労省の医療広告ガイドラインで、標榜できる診療科名は厳格に定められていてね、それ以外は誇大広告として制限されていたんだよ。
スイくん
そうか……。じゃあこれまでの「睡眠外来」って表記も、制度的には工夫が必要だったんですね。
下浦
そう。「外来」という言い方なら問題なかったんだけど、「科」として独立した専門領域として名乗ることはできなかった。今回の改正で、ようやく患者さんが病院を探すときに「睡眠障害」というワードで診療科を認識しやすくなるんだよ。
スイくん
「眠れない、でも何科に行けばいい?」って悩む患者さん、本当に多いですから。入り口がわかりやすくなるだけで、受診のハードルがぐっと下がりそうです。

専門資格の「見える化」が始まる

下浦
それだけじゃないよ。今回の診療科名の追加は、睡眠医療の専門資格にとっても大きな追い風になるんだよ。ただし正確に言うとね、「睡眠障害〇〇科」が標榜できることと、「睡眠学会総合専門医」といった資格を看板やWebサイトに広告できることは、医療法上は別のプロセスなんだ。資格の広告表記には、国が定める別の審査・要件をクリアする必要がある。今回の改正が直ちに資格表記を可能にするわけじゃないけど、睡眠医療が公的に認められたことで、その整備が進む大きな一歩になると思っているよ。
スイくん
なるほど、すぐに看板に書けるわけじゃないけど、道筋ができてきた、ってことですね。先生方が積み上げてきた専門性が、ちゃんと社会に「見える化」される流れが来ているのは間違いないですね。……あ、でも先生、技師の資格も同じ方向で整備が進むといいですよね?「睡眠学会認定技師」の表記も、いずれ認められるようになるといいなって。
下浦
おっ、鋭いね!スイくん!そうだよ。医師の専門医資格と同様に、認定技師についても今後の広告ガイドラインの整備の中で、同じ方向で議論が進んでいくことが期待されるね。今すぐではないけれど、睡眠医療全体が公的な専門領域として認められたことで、その流れは確実に加速すると思うよ。
スイくん
それは嬉しいですね!しかも最近、日本睡眠学会では認定技師だけじゃなくて、認定心理士や認定看護師の認定にも力を入れているんですよね。睡眠医療って、検査・心理・看護それぞれの専門性が必要な領域だから、チーム全体で「認定を受けたプロがいる施設」として打ち出せるようになるのは、すごく意味があると思います。
下浦
そうなんだよ。睡眠医療はチーム医療だからね。医師だけじゃなくて、技師も、心理士も、看護師も、それぞれの専門性がちゃんと社会に見える形になっていくのは本当に大事なことだと思う。
スイくん
いやあ、急に自分ごとになってきました(笑)。「認定を受けたスタッフがいる施設です」って伝わりやすくなるの、患者さんへの安心感にもつながりますよね。チームみんなで嬉しいニュースだなって感じます。

睡眠医療、新時代へ

下浦
今回の件はね、単なる名称の話じゃないと思ってるんだよ。睡眠医療がようやく「独立した専門領域」として社会に正式に認められた、って意味があると思う。
スイくん
そうですよね。睡眠の問題って、健康への影響がすごく大きいのに「たかが眠れないだけ」って軽く見られてきた部分がずっとあったと思うんです。今回の改正は、そのイメージを変える大きなきっかけになりそうですね。
下浦
うん。私たちも、この波に乗ってもっと多くの患者さんに睡眠医療を届けていきたいね。
スイくん
はい!……それにしても、中学生のときにドクターGを観て医療に憧れて、18年後に自分が睡眠医療の制度改正に関わる立場になってるって、なんか不思議な感じがします。
下浦
ほんとだよ(笑)。次の標榜科の改正は、また18年後かな。そのころはオレたちが「睡眠医療のドクターG」みたいな存在になってないといけないね!
スイくん
ハードル高すぎますよ!(笑)でも、目指していきましょう!
下浦雄大

下浦 雄大

日本睡眠学会認定 総合専門医
日本医師会認定 産業医

RESM新東京スリープメディカルケアクリニック
副院長

📋 この記事の執筆者はコチラ

睡眠専門医が、あなたの「眠れない」に答えます。

山梨大学医学部卒業後、循環器内科での臨床経験を経て睡眠医療へ転身。現在はRESM新東京スリープメディカルケアクリニック副院長として、睡眠・循環器・産業医の3領域で診療中。一般クリニックでは対応困難な「過眠症」や「概日リズム睡眠障害」まで、科学的根拠にもとづいた支援を行っています。


RESM新東京スリープメディカルケアクリニック 副院長 下浦 雄大 | 日本睡眠学会認定総合専門医  日本医師会認定産業医

本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療上のアドバイスではありません。