「夜は目がさえているのに、朝は何度起こされても起きられない」。思春期には眠くなる時刻が遅くなりやすく、学校の時間とのずれが悩みにつながります。睡眠不足と体内時計のずれを見分ける手がかり、記録のつけ方、相談の目安を紹介します。
朝起きられないのは、体内時計のずれ?

寝つく時刻・起きる時刻・実際の睡眠時間を、平日と休日に分けて見てみましょう。
睡眠不足と、眠る時間のずれを見分ける
| 気になる様子 | 診察で確認すること |
|---|---|
| 平日は短く、休日に長く眠る | 平日に必要な睡眠が足りているか |
| 遅い時間なら眠れるが、早寝・早起きが難しい | 睡眠・覚醒相後退障害など、体内時計のずれ |
| 眠る時間が毎日少しずつ動く | 非24時間睡眠・覚醒リズム障害などの可能性 |
これらが重なることもあります。朝起きられないという症状だけで病名は決めず、学校や仕事への影響、眠気、薬の使用、ほかの病気も確認します。
睡眠日誌・質問紙で、自分のリズムを知る
まずは就床・入眠・起床の時刻、昼寝、学校や仕事のある日を睡眠日誌に記録します。医師から案内された期間、休日も含めて続けると、生活とのずれを確認しやすくなります。
朝型夜型質問紙(MEQ)は朝型・夜型の傾向を、ミュンヘンクロノタイプ質問紙(MCTQ)は平日と休日の睡眠時刻などを尋ねます。質問紙は診察の手がかりとして使います。
メラトニンが増え始める時刻を調べるDLMO
メラトニンは、夜の体内時計の働きと関係するホルモンです。薄暗い環境で唾液などを時間ごとに採取し、増え始める時刻を調べる指標をDLMOといいます。光や採取条件の影響を受けるため、決められた手順で評価します。
DLMOを測るかどうかは相談内容と施設によって異なります。日誌や質問紙は日々の睡眠を知る方法、DLMOはホルモンの変化を直接調べる方法で、それぞれ役割が違います。
休日の寝だめで、月曜日がつらいとき
平日と休日で睡眠の中央時刻がずれることを「ソーシャルジェットラグ」と呼びます。下の例では中央時刻の差は3時間30分。実際に旅行をしていなくても、毎週眠る時間が大きく動く様子がわかります。

休日に長く眠る背景には、平日の睡眠不足が隠れていることもあります。休日だけ無理に早起きする前に、平日の睡眠時間を確保できるかを見直しましょう。
朝の光と生活の整え方を相談する
起きる時刻を安定させ、起床後は明るい環境で過ごし、夜遅い時間の強い光を控えることが基本になります。ずれが大きい場合は、光を浴びる時刻や治療の進め方を医師と相談します。
この記事は一般的な情報をまとめたものです。症状や治療については、診察でご相談ください。




