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ZZZ.Lab 睡眠クリニック 武蔵小杉

REM SLEEP BEHAVIOR DISORDER

大きな寝言・眠っている間の動きが気になる方へ

レム睡眠行動障害(RBD)などの睡眠時随伴症

このページの目次

気になる症状、受診前の準備、治療中の確認からお読みいただけます。

よくあるご質問 / ほかの症状・疾患を探す

用語の説明
睡眠時随伴症
眠っている間などに起こる、望まない行動や体験の総称。
RBD
レム睡眠行動障害。夢の内容に伴う声や動きが出る病気。
レム睡眠
夢を見ることが多い睡眠の段階。通常は体の大きな動きが抑えられます。
ビデオ付きPSG
脳波や呼吸と、睡眠中の映像を一緒に記録する検査。

症状を知る

睡眠時随伴症の症状|大きな寝言・眠ったままの動き

寝言や体の動きには、いくつかの原因があります。一度の寝言だけで特定の病気とは決まりません。

熊に襲われそうになる夢に合わせ、眠ったまま声を上げて手足を動かす男性のイラスト
動物に襲われる夢に合わせて、声や手足の動きが出る場面の一例です。寝言だけでRBDとは判断しません。タップで拡大

眠りに入るとき、眠っている間、目覚めに移るときに、通常とは異なる行動や体験が起こる病態をまとめて睡眠時随伴症と呼びます。声が出るだけの場合から、起き上がる・歩く・手足を動かす場合まであり、頻度やけがの危険、生活への影響を確認します。[1]

夜のどの時間帯に起きたか、呼びかけへの反応、翌朝に覚えているか、夢の記憶があるかが手がかりです。動きの様子と、睡眠のどの段階で起きているかを合わせて調べます。[1・2]

治療・その後を知る

RBDの安全対策|自分や家族のけがを防ぐ寝室づくり

寝床を低くする、周囲の家具を離すなど、まず安全な寝室づくりを考えます。

左は眠ったまま声を上げて手足がベッドから出る男性と近い家具の角、右は低い布団と角の保護でけがを防ぐ寝室の比較
眠ったまま手足が大きく動くと、転落や家具への衝突につながります。寝具を低くする・家具を離す・角を保護するなど、けがを防ぐ環境を整えます。けがを防ぐ環境を整えながら、動きへの治療も相談します。[2]タップで拡大

ベッドの周りの硬い物・鋭い物を移動し、家具の角などに配慮します。転落しやすい環境を見直し、必要に応じて寝具や寝る位置を調整します。強い動作で同居者が危険になるときは、寝る場所を分けることも検討します。[2]

安全対策は薬を始めた後も続けます。眠っている人を強く押さえつけるなどの対応が危険になることもあるため、行動の種類に応じた接し方を診察で相談してください。けがを繰り返す場合は、単なる寝相として様子を見続けないことが大切です。[1・2]

症状を知る

RBDの仕組み|夢に合わせて声や体の動きが出る理由

通常のレム睡眠では筋肉の活動が抑えられて体は大きく動かず、RBDでは抑制が弱まり声や腕を振る・蹴る動きが出る比較図
夢に伴う動作が現れる仕組みの模式図です。呼吸に必要な筋肉などまで、すべて止まるという意味ではありません。[2]タップで拡大
通常のレム睡眠

筋肉の活動が抑えられ、夢の動作がそのまま大きな体の動きになるのを防いでいます。

レム睡眠行動障害(RBD)

抑制が十分に働かず、叫ぶ、腕を振る、蹴るなどの動きが出ることがあります。ご本人の意思とは関係なく起こります。

通常のREM睡眠では、夢を見ている間に体が大きく動かないよう、骨格筋の活動が抑えられています。RBDではこの抑制が弱まり、夢の内容に沿ったような発声や動作が現れることがあります。殴る、蹴る、飛び起きるなどの動作により、本人や同居者がけがをすることがあります。[2]

すべての寝言や寝相の悪さがRBDではありません。ノンレム睡眠からの不完全な覚醒に伴う歩行や混乱、無呼吸の後の動き、睡眠関連てんかん、薬剤の影響なども検討します。危険な動きがある場合は、病名が確定する前でも安全対策を始めます。[1・2]

診察・検査を知る

診察・受診準備とビデオ付きPSG

起きた時刻や動きの様子など、ご家族のメモも役立ちます。必要に応じて、眠りと動きを一緒に記録します。

RBDの評価では、ビデオ付きPSGなどにより、REM睡眠中の筋活動や行動、呼吸の異常を確認します。家庭での観察だけでは区別しにくい原因を検討する目的があります。検査の夜に普段のような大きな動きが出なくても、筋肉の活動やご家族のお話が診断の手がかりになります。[1・2]

詳しい検査のご紹介と、その後の通院について

睡眠中の異常行動を詳しく調べるには、入院でのビデオ付きPSGが望ましい場合があります。特にRBDの確定診断では、睡眠中の映像とREM睡眠中の筋活動を合わせて確認することが大切です。開院後も入院でのビデオ付きPSGは紹介検査を基本とするため、詳しい検査をご希望の方や、診断のために必要な方を対応する医療機関へ紹介する方針です。

紹介先の検査結果と診断・治療方針を確認したうえで、継続する薬物治療や経過観察をどこで行うか、受入体制と病状に応じて相談する方針です。病状やお薬の処方条件に応じて、必要な医療機関と診療を分担する方針です。

検査後の薬物療法に加え、けがを防ぐための生活・寝室環境の調整も開院後に相談できる体制を準備しています。

診察・検査を知る

ご家族が記録しておくと役立つこと

60歳前後の男性と同伴の妻が診察室で医師の説明を聞く、顔を鼻下で切った写真調のイメージ
ご本人の話と、同居する方が見た様子を合わせて伺います。タップで拡大

本人には睡眠中の出来事の記憶がなく、受診時に説明しにくいことがあります。いつ頃から、週に何回程度、夜の前半と後半のどちらで起きるか、どのくらい続くかを整理してください。声だけなのか、手足の動きや歩行があるのか、呼びかけに反応するのかも参考になります。撮影のために無理に近づかず、安全を優先してください。すでに撮影した動画があれば、診察で見せていただけます。

寝不足、飲酒、服薬の変更など、出来事の前に何があったかも確認します。寝ている人を強く押さえたり、驚かせて起こしたりすると、思わぬ反応や転倒につながる場合があります。危険な物を遠ざけ、出入口や窓の安全を確保するなど、けがにつながる前に、寝室の環境を整えておきます。けがを伴う行動、成人になって新たに始まった症状、頻度の増加は、受診時に特に伝えてください。

受診時にお持ちいただくもの

服用中の薬やサプリメントが分かるもの、睡眠日誌、過去の検査結果があればお持ちください。

治療・その後を知る

RBDの治療|原因を確認し、必要に応じて薬を検討

睡眠不足や飲酒、併存する睡眠時無呼吸、薬剤との関連を確認します。薬が関わると考えられる場合も、元の病気への影響を考え、処方医と相談しながら調整します。

薬による治療|クロナゼパムなど

米国睡眠医学会(AASM)のガイドラインでは、成人のRBDに対してクロナゼパムの使用が治療の選択肢として条件付きで推奨されています。日本でも、症状やけがの危険などに応じて処方を検討することがあります。[2]

開院後は患者さんの症状、年齢、持病、併用薬を確認し、必要に応じて処方を検討します。眠気・ふらつき・転倒や呼吸への影響に注意し、開始後も効果と副作用を確認します。国内ではRBDはクロナゼパムの承認適応に含まれないため、使用の目的や保険診療上の扱いを含めてご説明します。服用方法は主治医の指導をご確認いただき、自己判断で増減・中止しないでください。

睡眠時無呼吸を伴う場合の治療

睡眠時無呼吸を合併している方では、CPAPなどで呼吸を整えることで、夜間の異常行動が軽くなることがあります。CPAPがRBDそのものを必ず治すわけではないため、呼吸と行動の両方を確認しながら治療を続けます。

治療後は行動の頻度だけでなく、けが、ご家族の睡眠、日中の眠気やふらつきなども評価します。

治療・その後を知る

長期フォロー|神経疾患との関係と経過の確認

将来のことを、どこまで知りたいかも大切にしながら説明します。必要に応じて動作・歩き方・認知機能などの経過を確認し、神経内科と連携します。RBDの症状を和らげる治療と、将来の神経疾患を予防することは区別して考えます。[2]

RBDと診断されても、今すでにパーキンソン病などがあるという意味ではありません。将来のことが心配な方は、知りたいことや不安に感じていることを診察でお聞かせください。

孤立性RBDは、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症などの神経疾患が現れる前にみられることがあります。「孤立性」とは、RBDの診断時点で、こうした神経疾患がまだ明らかでない状態を指します。[2・3]

パーキンソニズムとは?

動作が遅くなる、手足がこわばる、じっとしているときに手がふるえるなどの、動きに関する症状のまとまりです。パーキンソン病だけでなく、ほかの病気でもみられます。[5]

運動緩慢(動きが遅く・小さくなる)、筋強剛(診察で確認する筋肉のこわばり)、安静時振戦(じっとしているときのふるえ)、姿勢保持障害(バランスを立て直しにくい)の4つの模式図
代表的な運動症状の例です。筋肉のこわばりは診察で確認します。バランスの障害は、パーキンソン病では経過とともに現れることがあり、最初から4つすべてがそろうわけではありません。[6・7]タップで拡大
孤立性RBDの長期追跡研究

24施設・1,280人 / Postumaら、2019年

RBDのある方を追跡すると、何年後にどのくらいの方に変化が現れた?

対象となった方睡眠検査でRBDが確認された1,280人

研究の初回評価では、パーキンソニズムも認知症もみられなかった方です。

ここを0年として追跡研究で初めて評価を受けた日

RBDの症状が始まった日や、診断された日からの年数ではありません。

初回評価から5年後・10年後・12年後の推定割合

下の割合は「パーキンソニズム または 認知症」が現れた割合です。パーキンソン病だけの発症率ではありません。

長さの異なる追跡期間を考慮して計算した、研究集団全体の累積割合です(Kaplan–Meier法)。[3]

この数字をどう受け止めるか

研究に参加した集団の結果であり、あなた個人の発症確率を決めるものではありません。通常の寝言だけの方に、そのまま当てはめる数字でもありません。

別の長期追跡研究も見る

高い移行割合を示した別の小規模研究では、追跡できた26人中21人にパーキンソニズム/認知症が現れ、そのうち13人がパーキンソン病でした。これは長期追跡全体の人数で、「10年後・15年後のパーキンソン病発症率」を示す値ではありません。[4]

よくあるご質問

Q. 本人に記憶がなくても受診できますか?

はい。同居者の観察は重要です。無理のない範囲で、いつ・どのような動きが起きたかを記録してお持ちください。

Q. 大きな寝言が一度あれば検査が必要ですか?

頻度、動作、けがの危険、年齢や背景によって判断します。繰り返す、けがをする、急に増えたなどの変化は相談のきっかけになります。

Q. RBDはパーキンソン病ということですか?

RBDとパーキンソン病は別の病気です。RBDのある方で、後から神経の病気が見つかることがあるため、動きや歩き方などの変化を診察で確認していきます。

Q. 家で動画を撮らないと診断できませんか?

撮影が難しいときは、見た様子を言葉やメモでお伝えください。安全を優先し、無理に撮影する必要はありません。

一般的な疾患・検査・治療の説明です。実際の診断や治療は個別の状態により異なります。

参考文献・出典
薬物療法・無呼吸の治療に関する参考資料

PMDA:クロナゼパムの電子添文 / AASM:RBD治療ガイドライン(2023) / RBDとOSAの合併例におけるCPAP治療の研究

開院後のご相談について

当院の診療対象は13歳以上(中学生以上)です。2027年春ころ、武蔵小杉駅周辺での開院を予定しています。

睡眠中の声や動き、けがの有無、ご家族が気づいた様子を伺う予定です。ビデオや脚の筋電図を含む施設PSGが必要な場合は、検査に対応する医療機関へ紹介する方針です。安全対策を続けながら、結果をもとに治療と通院先を相談します。

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入院PSG・MSLT・MWTなどの専門検査が必要な場合は、医療法人RESMなど、対応する医療機関へ紹介する方針です。

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