心房細動の治療中に「睡眠の検査も受けましょう」と勧められたことはありませんか。心臓のリズムと睡眠中の呼吸には関係があります。心電図と睡眠検査の違い、CPAPで期待できること、受診時に伝えておきたい症状を紹介します。
心房細動で、夜の呼吸も調べる理由
呼吸が繰り返し止まると、酸素の低下や胸の中の圧力変化などが起こり、心臓への負担につながります。動悸の原因はさまざまなので、心電図で不整脈を確かめ、必要に応じて睡眠中の呼吸も調べます。

眠気がなくても、相談の手がかりがあります
いびき、家族から指摘された呼吸の停止、息苦しくて目覚めること、朝の頭痛、日中の眠気などがあれば、心臓の診察でも伝えてください。眠気が目立たない方でも、睡眠時無呼吸が見つかることがあります。
強い胸痛、息苦しさ、失神を伴うときは、睡眠の検査を待たずに救急受診してください。
心電図と睡眠検査は、調べるものが違います
| 検査 | 主に調べること |
|---|---|
| ホルター心電図 | 日常生活中の心臓の電気信号。不整脈の種類や出る時間 |
| 簡易睡眠検査 | 自宅で睡眠中の呼吸や酸素の変化などを記録 |
| PSG(睡眠ポリグラフ検査) | 脳波なども記録して、睡眠と呼吸の関係を詳しく確認 |
ホルター心電図には、24時間型のほか、数日以上記録できる小型の機器もあります。症状がいつ出るかに合わせて選びます。睡眠検査も、症状や合併する病気を踏まえて方法を決めます。
心拍の変化やスマートウォッチは、受診の手がかりに
無呼吸の前後では心拍が周期的に変化することがあり、これをCVHRと呼びます。心電図からその回数を解析して、睡眠時無呼吸を見つける手がかりにする研究があります。Hayanoらが、睡眠検査を受けた862人のPSGに含まれる心電図を解析した研究では、中等度以上(AHIが1時間15回以上)を見つける感度(該当する人を見つける割合)83%・特異度(該当しない人を正しく除く割合)88%が報告されました。これは特定の解析方法と対象者で得られた結果です。
スマートウォッチにも呼吸の乱れを知らせる機能がありますが、使うセンサーや解析方法は製品で異なります。例えばApple Watchの睡眠時無呼吸通知は、加速度センサーで手首の小さな動きを調べます。心拍解析と同じ仕組みとは限りません。通知や気になる記録は、受診時に見せてください。
CPAPは、睡眠中の呼吸を整える治療です
CPAPはマスクから空気を送り、睡眠中の気道を保つ治療です。心房細動と睡眠時無呼吸がある場合も、検査結果や症状に応じて検討します。
循環器の薬やカテーテル治療と、睡眠時無呼吸の治療は目的が異なります。CPAPを始めた後も、循環器の薬を自分で減らしたり中止したりせず、担当医と治療を続けましょう。
受診時に伝えると役立つこと
動悸が出た時刻と続いた長さ、息苦しさやめまいの有無、いびきや呼吸停止の指摘、使用中の薬をメモしておくと役立ちます。心電図や睡眠検査の結果があれば、一緒に持参してください。循環器と睡眠の診療で情報を共有すると、検査や治療を相談しやすくなります。
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この記事は一般的な情報をまとめたものです。症状や治療については、診察でご相談ください。




